#わたしを作った児童文学5冊 …もない。

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トレンドに入っていて、様々な人のツイートを見ていて思うこと。
「知っている作品がほとんどない」ということだ。

正直図書室にも、言う程通っていない。
たまたまクラスの子について行って、その子が借りていた本のシリーズを私も真似して借りるようなことはしていたものの、(諸般の事情で)その後足繁く図書室に通うということはなかった。

そんな図書室経験の浅い私は5冊も選べない。それでも記憶ある本を紹介し、(少し前のトレンドではあるが)便乗してみようと思う。

 

・沢井いづみ「わたしのママへ・・・さやか10歳の日記」

今でこそ「萌え絵」の絵本等が多く出回るようになっているが、個人的にはこの表題作品を筆頭とする「10歳シリーズ」がそのハシリではないかと勝手に思っている。


私が当時手に取ったのも、クラスの子が借りていたことが直接のきっかけではあるが、表紙に描かれた絵柄に惹かれたというところが大いにあった。そして、内容にもインスパイアされた。


その当時のずっと前から自分の気持ちの持って行きようのなかった私は、エメラルドグリーンの「全くオシャレでも何でもない大学ノート」を近くの商店で買い、「自分だけの日記」を書き始めたことは覚えている。


本当はこの本に出てくる「ペパーミント色の日記」のようなオシャレっぽいノートが欲しかったが、そういうファンシー雑貨を扱う文具店はバスで30分乗らないと辿り着かない所にしか売っていなかったのだ。
オシャレでなくてもいい。とにかくこの本にあやかるかのように大学ノートにイラスト込みで思いの丈を書き込んでいたと思う。

何を書いていたかはすっかり忘却の彼方ではあるが、自分の部屋がない上に、ノートが大きくてうまく隠しきれていなかっただろうということは覚えている。
そして「本」の内容と同じく、きっと母親にも掃除のついでに読まれていたことだと思う。

そんなことを思い出した。

 

同シリーズの他作品、「あゆみ レモン色の交換日記」と「ジュン ちょっと初恋」は読んだ覚えが何となくある。ただ、人気がありすぎてボロボロになってしまったのか、私が全部読破する前にシリーズ本全て「帯出禁」になってしまったように覚えている。

 

そんな「10歳シリーズ」。今ではこの表題本しか刊行されてないようで、残念無念である。

 

・悪魔の紋章(江戸川乱歩)

江戸川乱歩作品で「指紋がカギをにぎる話」だけの当時の記憶しかなく、検索してみて多分これだろうなという推測の元、今回改めてタイトルを知る。


小学生当時「3つの鍋の指紋が残されている」という特徴的な指紋の絡む内容で、それまで、全く推理小説に手を出していなかった。
それなのになぜ手に取ったのかというと、かつて見たTVドラマ「ハングマン」シリーズに「三重渦状紋が死体に残され、その犯人を追う」という話があったからだ。

子供ながらに三重の指紋のことをよく覚えていて、なぜかハングマンとこの話を結びつけることができたのだ。なぜか。

ただ、ハングマンと本は全く違う内容でがっかりした記憶だけは残っている。

 

私が子供の頃読んだ本で記憶に強く残るのはこの2作だけ。

 

あと、虫垂炎で入院し、退院した際に学級文庫に「世界名作集」を5冊寄付したうちの1冊は読んだかもしれない。「ああ無情」だったはずだ。

 

その5冊は私が選んだわけでなく母親のセンスで選んでいるので、そもそも興味をひかなかったのだろう。クラスの子も読んでなくて、寄付した本だけがキレイなままだったのが、ただ悲しかったことを思い出す。多分、そのまま置いてきてしまった。

 

既に母校である小学校はなくなってしまったので、寄付した本もなくなってしまった。
もう30年近く経っているので、そうでなくても、とうの昔に失くなっているのかもしれないけれど。

 

 

それから30年以上過ぎた現在、かなりの頻度で図書館に通っている私がいる。
あの当時の埋め合わせをするかのように……。