”眠れる音楽"と"あの頃”を「ほんの少し」解き放つ

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今年に入ってから昔買い置いていたCDをちまちま引っ張り出してはいたものの、先日のTVの影響はご覧の通り。
そこに輪にかけて「平成ソング」の記事を書いた流れで、必要以上に色々と引っ張り出してしまい、収拾が付かなくなってしまった。
よって久しく眠ったままのCDの整理をすることにした。

 

実は数年前に今の住居に越してきた。が、恥ずかしながら、それ以来触りもしていないCDの入った段ボールがいくつかあった。そんな段ボールの箱を「平成ソング」を気に引っ張り出したのである。

 

これは何かの思し召し。思い立ってCDの整理をすることを決め、ネット通販でCD収納ボックスを購入した。(数年前まで体のいいCD収納ボックスが100円均一のお店に並んでいたものだが、今ではさっぱりだ。サブスク主流の昨今では致し方のないことだろう。)


実家に住んでいたいつぞやかまでは中古CDを買い漁っていたが、地元に大手CDレンタルショップができてからは、レンタルで音楽を調達する比率が随分占めることになった。
PCを持つようになり、カセットへのダビングだったのがCD-Rに焼くことによってさらにレンタルが加速した。

 

そんなCD-Rに焼いた音楽データのうちの数枚は、盤面の劣化でプレイヤーすら反応しなくなる物があったものの、それ以外は劣化などなく無事なものが多くてほっとした。

 

改めて整理してみて、想像以上に集まってしまっていたなと感じる。
思いのほか洋楽のCDを持っていたし、なぜかきみまろの漫談を焼いたCD-Rが出てきて笑ってしまった。

一番音楽を聞いていた90年代後半から2010年前後くらいまでの物が殆どだが、やっぱり自分のチョイスは間違いないと一人で自画自賛しきり。

……

 

足繁く通っていた大手レンタルショップにはどういうわけか、辺境田舎にも拘らずオーソドックスなジャズから各派生系ジャズやワールド系インストゥメンタルのコンピレーションアルバムまで、似つかわしくないくらい大層な数が揃っていた。(最盛期にはゴンドラ(棚)10台くらいはあった覚えがある)
おまけに棚にある商品を直接聞ける試聴コーナーが充実していたものだから、ほぼ毎日のように通い、入り浸ってひとしきり試聴をしまくり、借りまくるのは必然である。社会人以降の片田舎・実家時代の唯一の癒しスポットであった。

 

……

そんなことを思い出しながら、洋楽・ワールド系と邦楽系と仕分けて、購入していたCDケースに詰めていく。

CD-Rに焼いたものに当時何も記入しないままケースにしまっていたものも数枚あり、PC(WMP)に読み込ませ、どんなレーベルだったかを調べる。
カセットテープじゃこうもいかない。つくづくインターネットは便利だな、とババくさいことを思いながら、レーベル名を記入していく。そして収納ボックスにしまう。

お昼過ぎから取り掛かり、何とか収拾がついたのは外が薄暗くなる頃だった。

 

少しだけ片付いた部屋とみちみちに詰まった収納ボックスのCDを眺める。さながら某「棚から一掴み」もどきが出来そうな雰囲気だ。

夕飯の準備をしなければ。
それなのに、そっちのけで暫く眺めてしまうのは、「まあしょうがないわな」…。

 

あの頃、足繁く通い入り浸っていた過去の私とそれを改めて噛み締める現在の私を労わないわけにはいかなかった。