点数のつけられない日々~けんしん

先日受診した年一回の健診で豪快にやらかしてしまった。


何かというと、胃部レントゲン…とまで言うと35歳以上の方なら察して頂ける方も多いと思うが、バリウム飲用時にやってしまった。
ただ、正確にはバリウムは飲んでいない。飲む前にやらかしてしまっているのだ。

 

あの魔物で…。

 


そもそも配偶者枠で受けるこの健診。
毎年決まった場所で行われているのだが、今年からはやむなき事情により健診会場が変わってしまった。

その時点でHSP気質を持つ私には、無意識下で負担だったのかもしれない。
会場になる場所の下調べと確認のため、事前に立ち寄った程だ。
それくらい「慣れない場所」に対して不安を持つことが多い。

それに加えて、この健診の数日前からよく眠れていなかった。
健診前日の晩も日付変わる前から床に就いたのにも拘らず、2:00過ぎまで寝られないまま、その後も眠りが浅いせいで何度も目が覚める始末。そんな中で今日の健診を迎えたのだ。

 


事前に確認していた会場へは、偶々休日だった旦那さんに送ってもらい到着。受付を済ませ、健診自体は順当に進んでいた。
会場が変わり、広くなったことで移動が少し大変だったが、コロナ禍もあり、人との距離が大いにとれるという点では正直なところホッとしていた。


基本健診や婦人科系の診断を終え、残すは胃部レントゲン。
これが終われば、昨日夕方からの絶食から解放される、ハンバーガーが私を待っている!と言い聞かせて検診車に乗り込んだ。
(「ハンバーガーが待っている」というのは健診前はかなり食事には気を遣っていたので、ジャンクフード系は控えていたため)

検査着に着替え、バリウム飲用の時がやってきた。
健診会場や施設によっては、事前にバリウムに発泡剤を混ぜて飲用するところもあるようだが、この配偶者枠の健診ではバリウムと発泡剤は別々に飲むように例年準備されている。今年も例年通り、指示に従い発泡剤を口に含んだ。

そう、ここでやらかしてしまった。


「のどの奥に含んでください」という指示で含んだものの、多分喉の奥に含むことで発泡剤の粉が気管の入り口にかかってしまったのだろう。余りに喉の奥に含み過ぎたせいで、豪快にむせてしまったのだ。

 

これまで何度となくバリウム検査は受けているが、こんなことはなかった。
順当に飲用し、"緩いトルネードスピンの如く"ぐるぐる可動する胃部レントゲンに毎年打ち勝って(?)きたのだ。今回もそのつもりだった。

しかし、発泡剤が口の中で豪快に膨らむことに軽く混乱して「むせる」を通り越し、目から口から体液大放出!豪快に嘔吐するハメになってしまった。
変な冷や汗をかきだして、涙も絶え間なくボロボロ流しながら、前日夜から絶食で胃の中は空っぽなのに、絞りだすかのように吐いてむせて、また吐いた。


「大丈夫ですか?」
検診車の奥から放射線技師の方であろう方から声をかけられる。
「今日できそうですか?飲めそうですかね?」
私は嘔吐しても俄然バリウムを飲んで、胃部レントゲンに挑むつもりだったため、「頑張ればイケます」なんてことを口走っていた。
(この話をしたら「なんでそんなに負けず嫌いなの?」と旦那さんに笑われた。)
ただ、目から口から額から、ありとあらゆる水分を放出している私の様子を見て、
「今日はやめといた方がいいですよ。気管にバリウム入ったら、そっちの方が危険なので」
と言われ、レントゲン撮影後に渡されるはずのペットボトルの水のキャップを開け、差し出された。

《参考》
バリウム検査での誤嚥に対する処置は?【速やかに咳をしてもらい,バリウムを喀出させる】
放置していても自然に喀出されると言われていましたが,高濃度低粘性バリウム誤嚥により気管支末梢まで達することが多く,稀にですが肺炎を併発するなど,無視できない偶発症です

胃バリウム検査での誤嚥に対する処置は?【速やかに咳をしてもらい,バリウムを喀出させる】|Web医事新報|日本医事新報社

 

「一旦口をゆすいでゴミ箱に吐いてもらって、ゆっくり水を飲んで、咳込みが治まるまで座ってもらってていいですよ」
そのように勧められる。

万一のことを考え、私は今回の胃部レントゲンに挑むのは諦め、むせるのと咳込みが落ち着くまで検診車の席に座らせてもらうことにした。

 


涙と冷や汗と、何より咳込みが止まらず想像以上に難儀した。
私より後に並んでいた人たちがどんどん健診を終えていく。
最後の健診の人がレントゲン室に入るまで座っていた…というか、余りに喉が痛く、咳込みがなかなか止まらなかったので、やむなしという感じだった。
(今のご時世、少しの咳払いでも怪訝な雰囲気になってしまうため)

ようやく咳込みが落ち着き始め、検査着を着替える。冷や汗でそこそこ湿るほどで、脱いだ検査着を係の人に渡すのも憚れるほどだった。


嘔吐はなぜこんなに疲れるのだろう。喉も頭も痛い。もうフラフラである。
とりあえず、受付に診断票を届けに行く。嘔吐後なので辿り着くのに難儀した。
胃レントゲンだけできなかった理由を説明するのも、喉が痛く難儀した。

 

最後の最後になんでこうなるのか…と思いつつ、とりあえず健康診断が終わった旨を旦那さんに知らせ、迎えに来てもらう。

そんな感じで今年の健康診断は「豪快なリバース」と「体液大放出」で終わった。

 

…来年は胃カメラ、か?

それより、前日はちゃんと寝ていないとダメなのかもしれないと思っている。
そして来年は健診場所の変更のないことも祈りながら…。

 

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本来はこのままハンバーガーを食べて帰る予定だったが、とにかく自宅に帰ってゆっくりしたいので、テイクアウトしてもらうことにした。
自宅に着くころには少しはマシになっていたので、空腹を満たし、喉の痛みを払拭すべく、ハンバーガーを食らい、アイスコーヒーを流し込んだのだった。